富山「蘇TETSU」蘇鉄コース実食|16,500円の内容と率直な感想

蘇TETSUで食べた帆立貝と甘海老の一皿

富山市清水町の完全予約制「蘇TETSU(そてつ)」で、ディナーの蘇鉄コース 16,500円(税込)を食べてきました。

今回の感想を先にまとめると、牡丹海老の大きさやイカスミを使った玉子など印象に残る一皿はあったものの、コース全体では16,500円という価格から期待した魚介の旨味や満足感には届かなかったというのが率直な印象です。

味付けも全体に塩気を強く感じる場面があり、日本酒などお酒と合わせる前提では分かりやすい一方、料理だけで食べ進めると少し強く感じました。

以下は、2026年10月に実際に食べた一回のコースについての個人的な感想です。仕入れによって内容は日々変わるため、店全体の料理を一律に評価するものではありません。

目次

蘇TETSUは富山市清水町の完全予約制・鮨BAL

蘇TETSUは、富山市清水町の川沿いにある完全予約制の鮨BALです。

公式サイトでは、ディナーはその日の旬の魚を使ったオーダーメイドのコースで、一品料理と江戸前寿司を組み合わせるスタイルと案内されています。

今回選んだのは最上位の「蘇鉄」コース。公式メニューで、料金は1人16,500円(税込)と確認できました。

公式サイト:蘇TETSU お品書き

この日のコース

当日の献立と写真で確認できた主な料理は、次のような内容でした。

  • 帆立貝と甘海老
  • 烏賊口の炙り
  • 牡丹海老
  • ばい貝、鰆、鮑などのお造り
  • 秋刀魚の春巻き、無花果・生ハム・マスカルポーネを使った一皿
  • 紅ずわい蟹
  • 目鯛と真鯛のしゃぶしゃぶ
  • 鮨数貫
  • イカスミを使った玉子
  • 蛤のお吸い物
  • 鳴門芋を使ったデザート
  • 小さなチョコレート

仕入れで献立が変わる店なので、以下はあくまでこの日の内容です。

帆立貝と甘海老|最初の一皿は悪くないが、やや塩気が強め

最初の帆立貝と甘海老は、今回の前半では比較的食べやすい一皿でした。

ただ、ここから全体を通して感じたのが塩気の強さ。魚介そのものの甘みを前に出すというより、お酒と合わせたときに輪郭が出るような味付けに感じました。

蘇TETSUで食べた帆立貝と甘海老の一皿
帆立貝と甘海老の一皿。2026年10月の実写真。

烏賊口の炙り|弾力はかなり強め

烏賊口の炙りは、かなりしっかりした弾力がありました。

噛みごたえを楽しむ料理ではありますが、今回食べたものは硬さの方が印象に残り、旨味は期待したほど強く感じませんでした。

蘇TETSUの烏賊口の炙り
烏賊口の炙り。この日のコースの一皿。

牡丹海老|サイズ感はこの日の中で好印象

牡丹海老はかなり大きく、見た目の迫力もあり、この日の中では比較的印象の良かった食材です。

塩とすだちで食べるスタイルでしたが、醤油ではなく塩を重ねるため、個人的には後半になるほど塩分の強さが気になりました。大ぶりの牡丹海老そのものは良かっただけに、もう少し素材の甘さをそのまま感じられる食べ方でも試してみたかったです。

お造り|価格から期待したほどの印象には届かず

ばい貝、鰆、鮑などのお造りも出ました。

今回については、16,500円のコースで期待する「魚を食べたときの強い旨味」や特別感はあまり感じませんでした。

魚介は仕入れや状態で印象が変わるため断定はできませんが、この日のコースではここが満足度を上げる一皿にはなりませんでした。

秋刀魚の春巻きと無花果の一皿

秋刀魚を使った春巻きに、無花果、生ハム、マスカルポーネを合わせた構成。

組み合わせとしては変化があり、鮨だけが続かない面白さはあります。ただ、今回食べた印象では、それぞれの食材が一体になって「また食べたい」と思うところまでは届きませんでした。

紅ずわい蟹|ポン酢ジュレで食べる一皿

紅ずわい蟹は、ポン酢系のジュレと合わせる構成でした。

こちらも今回の蟹自体の旨味はやや弱く感じ、価格帯を考えると少し物足りなさが残りました。

蘇TETSUの紅ずわい蟹の一皿
紅ずわい蟹の一皿。料理名は当日の献立と本人メモに基づきます。

目鯛と真鯛のしゃぶしゃぶ|食べ比べは面白いが好みは分かれた

目鯛と真鯛を食べ比べるしゃぶしゃぶ。

目鯛は脂が乗っていましたが、今回は少し匂いが気になりました。真鯛は反対に淡白で、個人的にはしゃぶしゃぶより刺身で食べる方が合いそうに感じました。

二種類の鯛を比べられる構成自体は面白いものの、今回の満足度は高くありませんでした。

鮨|シャリはやや硬めに感じた

後半は鮨へ。

縞鯵をはじめ複数の握りが続きましたが、全体としてはシャリの硬さが少し気になりました。ガリは甘みがかなり強めに感じました。

雲丹など見た目に華やかな一貫もありましたが、コース全体として価格に見合う強い満足感にはつながりませんでした。

イカスミの玉子|この日の中では好印象

黒いキューブ状の玉子は見た目にも印象的でした。

イカスミを使った仕立てで、食感はふわっとしており、この日のコースでは比較的「これは良かった」と感じた一品です。

蛤のお吸い物|かなりシンプル

蛤のお吸い物は、大ぶりな椀に蛤と三つ葉という非常にシンプルな見た目でした。

シンプルだからこそ出汁や蛤の旨味を強く期待しましたが、今回については16,500円のコース終盤の一品としては物足りなさを感じました。

鳴門芋のデザートとチョコレート

最後は鳴門芋を使ったアイス系のデザート。

今回のアイスは食感や風味が自分の好みには合わず、芋の良さもあまり印象に残りませんでした。さらに小さな市販チョコレートが添えられており、個人的にはこの価格帯のコースの締めとしては違和感がありました。

良かったところ

  • 牡丹海老は大ぶりで、この日の中では比較的好印象
  • イカスミを使った玉子は、ふわっとした食感と見た目が印象的
  • 一品料理から鮨まで、料理の構成には変化がある
  • 完全予約制で、一般的な寿司店とは少し違う「鮨BAL」というスタイル

気になったところ

  • 全体的に塩気を強く感じる料理が多かった
  • お造りや蟹など、魚介そのものの旨味が価格から期待したほどではなかった
  • しゃぶしゃぶ、握り、吸い物まで含め、決定的に印象に残る料理が少なかった
  • シャリは個人的にはやや硬め
  • デザートと市販チョコレートは、16,500円のコースの締めとして満足感が低かった
  • コース全体で考えると、今回は価格に見合う価値を感じにくかった

まとめ|今回は価格とのギャップが大きかった

蘇TETSUは、完全予約制の空間で一品料理と鮨を組み合わせる、富山では少し珍しいスタイルの店です。

ただ、今回の蘇鉄コースについては、1人16,500円という価格を基準にすると、魚介の質感・旨味・鮨・デザートまで含めた総合的な満足度は期待を下回りました。

もちろん日々の仕入れで内容が変わる店ですし、塩気のある料理と日本酒を合わせるスタイルが好みに合う人もいると思います。一方で、「同じ価格なら魚そのものの旨味や寿司の完成度を最優先したい」という人は、予約前にコースの方向性を理解しておくと選びやすいでしょう。

※本記事は2026年10月の一度の実食に基づく個人的な感想です。コース内容・価格・営業情報は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。

店舗情報

  • 店名:蘇TETSU(そてつ)
  • 所在地:富山県富山市清水町7丁目2-1
  • ディナー:18:00〜21:00、3日前までの完全予約制(2026年10月5日公式確認)
  • 定休日:日曜・月曜
  • 今回のコース:蘇鉄 16,500円(税込)
  • 公式サイト:蘇TETSU

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